株式会社大竹菓子舗

青森スイーツのニューフェイス

全国展開へ向けた取り組み

「勝負できたのは、それだけではないんです。」と、大竹専務。「このコンクールは、まず各都道府県でふるさと食品コンクールを行い、そのトップ賞である知事賞だけが参加できます。全国大会では、パッケージも審査対象。実は知事賞を頂いた時点までは、既存の袋に入れて手作りシールを貼っていただけでした。全国で戦うにはこれではダメだと思い、助成をしてくれるところはないかと調べ始めました。」“味さえ良ければ売れる“は通用しない―。ネットショップを通じて、全国市場の厳しさは重々わかっていました。「その時見つけたのが、元気チャレンジでした。県産品を使った商品を盛りたてて欲しいという思いで問い合わせをしたら、すぐにコーディネータ―の方が足を運んでくれて、助成についてだけでなく、販売戦略に対するアドバイスをいただきました。」
　申請・採択を経て、商品のパッケージを製作。丹精込めて作られたお菓子は、イメージに合ったパッケージに包まれ、本当の意味での『完成』となりました。その後、満を持してコンクールへ出品。うれしい結果が訪れたのです。
　全国の舞台でも認められ、販売は大市場ベースに。「PR にも助成金が使えることを知り、リスティング広告に使わせてもらいました。」インターネットを活用して全国にPR を展開。「店舗販売では限界がありますが、ネットを活用することによって販売量が増えれば、それによって県産品の消費拡大や雇用にも貢献できると思っています。」実際に「花びらもち・りんご」の売り上げが増えたことで、2名のスタッフを雇用しました。

リスティング広告とは… インターネット上の検索サイトに広告を配信して、アクセスを集める“集客方法”のこと。予め設定したキーワードで検索された時にだけ、広告表示が可能。“購買意欲の高い人だけ”を効率よく集客できる。

県産品を使って、お客様から「おいしい！」を引き出したい

これまで、県南の特産品である長いもや黒にんにくを使ったお菓子も開発してきた大竹専務。「中でも青森のりんごは世界一。」と言い切ります。「一番いい時期に収穫して、適切な処理をするからこそ、おいしい状態をキープ出来ます。これは地元でしか出来ないことです。」常に県産品活用を念頭に新商品の開発に取り組み、新パッケージとなった「鉄道むすめ」や「十和田リング」には、県産ブルーベリーとりんごをソースにして使っています。
　現在は、十和田市が推し進めている米粉普及拡大の取り組みに賛同し、新たな商品を開発中とのこと。「ここ2年ぐらい試行錯誤の繰り返しですが、これからも挑戦を続けます。」お客様に“おいしい”と言ってもらえた時が一番嬉しいと言う大竹専務が作る、こだわり抜いたスイーツに出会えるのが楽しみです。