新商品にかける熱き思い
規模が急速に拡大しているネットショッピング。商品を購入出来ないまでも、ホームページで自社の情報を発信している企業が当たり前の時代になってきた。青森から全国へ―。 その念願を叶えるツールは、「不得意な分野。お菓子を作るのが仕事ですから。」と笑う藤谷社長。自分が苦手だからこそ、「わかりやすく、極力簡単にご注文いただけるようにしました。」と、操作性に反映した。 「それでも難しいと言う方には、電話やFAXでも対応しています。」競争が激化している中、まずは信頼を得ることが必須と考えている。
立ち上げにあたり、「他のサイトをいろいろ見て、情報を集めました。」と藤谷社長。一番のこだわりは、「操作性が複雑でないこと。」と言うだけあって、カテゴリー毎に整理された中から商品を選べる構成になっている。 商品特徴などは簡潔にまとめ、下へスクロールしていくと同じジャンルの商品をワンクリックで追加することが出来る。 壁紙は清潔感のある白で統一され、余計な脚色をしていないシンプルな商品写真は、味への自信を物語っているようで購買意欲をそそる。
「県産品を使ったスイーツは、特に県外の方に喜ばれています。」言葉どおり全国各地から注文があり、歴とした6店舗目として稼働している。
開設直後は、「全国の仲間たちに声を掛けて注文してもらいました。」受注・発送などの作業をスムーズに行えるよう実際にオンラインで注文を受け、社内のシステムを整備したという。
平成24年に創業30周年を迎えた同社。バラエティに富んだ品揃えと高いクオリティーで、確固たる地位を築いている。
「ここ数年で、ホームページはありますか?と聞かれることが増えました。お客様だけでなく、採用情報もインターネットで検索する時代ですからね。」常に最新情報を広く発信出来るWebサイトの必要性を感じていたとか。 また、「既存のお店だけではお客様は増えません。新規顧客開拓のためにも、インターネット販売の検討を始めました。」
構想が固まりサイトを立ち上げる段階になって、「結構お金がかかるものだなというのが正直なところでした。」オンラインショップでの売り上げが見えない中、初期投資は予想以上。 一歩を踏み出せずにいた時、「制作をお願いしようと考えていた企業から、助成を受けたらどうかという提案がありました。それまではそういった制度があることすらわからず、調べてみて初めて元気チャレンジを知りました。」と、申請のきっかけを語る。 「県産品の消費拡大にもつながる取り組みということで採択していただいたと考えています。ありがたい限りです。活用させてもらった以上、しっかり売って成果を出さなければならないという思いです。」と、意気込み十分だ。
県内外で開催されているコンテストに積極的に参加してきたことで、タイトルを獲得した商品も多い。 「挑戦することで、社員のモチベーションが保たれています。会社としても新しいものを生み出していかないと繁栄していきませんので。」今回の新しいチャレンジも、さらなる繁栄の足がかりにしたい考えだ。 しかし、常に危機感を持っているという藤谷社長。「特に通信販売は、顔が見えないやりとりだけあって、ちょっとしたミスが命取りになりかねません。 おいしいのは当たり前。お客様の手元に届くまで、丁寧な対応を心掛けなければ。」と、人気におごることなく、注文が多くなれば多くなるほど気を引き締めて業務にあたっている。
「注文が安定してきたら、オンラインショップ専用の人員を配置したいと考えています。 そのためにも、もう少し商品ラインナップを増やしたいところです。」これまで同様、県産品を使ったスイーツの開発に力を注いでいくとのこと。新たな極上スイーツの誕生に期待したい。
企業プロフィール
- ■企業名有限会社ジークフリート
- ■所在地青森市大字浜館字科80
- ■TEL017-741-2425
- ■URLwww.siegfried.jp
- ■代表者名藤谷 明春
- ■従業員数64名
- ■資本金500万
- ■採択年度平成23年下期