新サービスにかける熱き思い
創業50周年を機に、「ムジコ・クリエイト」に社名変更した同社。「交通事故のない社会づくりを使命としている。」と話す新戸部副社長。。免許取得時だけでなく、再度安全を提供する場面をという思いで取り組んだ。「今後の自社の成長を左右する事業。」と位置づける。
平成27年4月、弘前市の(株)ムジコ・クリエイトが交通事故予防プログラム「ムジコ・メソッド」を開発し、提供を開始した。ムジコ・メソッドとは、企業の交通事故リスク削減のために、組織や個人の問題を多角的に分析・診断し、それぞれの企業に合った改善策及び教育カリキュラムを提案・実行する体系的なプログラムだ。これにより、長期間継続して事故を予防することが出来るとしている。
これまで同社は自動車免許取得の教習事業を柱に、個人を対象とした交通教育事業を展開してきたが、本格的に「組織」へ向けたプログラムを構築したのはこれが初めて。事業化まで牽引してきた新戸部副社長は、「全国的に見ても、ここまで踏み込んだ内容で提供するのは弊社だけだと自負しています。」と胸を張る。
業務中の交通事故は、経費の増大や人的・物的損失、イメージダウンといった甚大な損失を企業に与える。事故発生のメカニズムについて、「交通事故は個人的な要因以外にも、ノルマや人間関係など所属する企業からの影響が密接に関わり、様々な交通環境の中で発生します。」という考えのもと、企業が抱える問題点を4つのステップで改善していくのがムジコ・メソッドだ。
現状の事故リスクをチェックする基本診断から改善プログラムまでのフェーズを基本に、企業の要望によって柔軟にオリジナルプログラムを組み立てていく予定だという。すでに引き合いも多く、「昨今、企業内でも『安全』に対する考えがクローズアップされ始めているようです。」と、潜在ニーズにも期待している。
少子化や都市部への人口流出などにより、これまでの教習事業だけでは、将来の企業存続は厳しくなるという見解から、新事業の可能性を模索してきた同社。「無事故社会の実現」をモットーに、これまでに構築してきたノウハウと強みを活かした、企業・団体に対する交通事故を予防する支援事業の着想を得た。すぐさま社内に在籍する交通心理士やカウンセラーを中心としたプロジェクトチームを立ち上げ、コンサルティングも導入し指導を受けた。市場調査や科学的な検証、運転行動の視覚化を可能にするシステムの導入を検討し始めたところで、本助成事業に申請、採択の運びとなった。
教育カリキュラムをさらに高いレベルにするため、運転行動のデータ化が可能となるシステムの採用を検討したが、コスト面から購入を断念。まずは助成金を活用してシステムをレンタルし、プログラム開発にこぎつけた。その重要性と効果に納得し、のちに自社資金にて購入に至っている。その他、全国の市場調査や事業展開を見据えたコンサルティングの委託費にも助成金を活用。開発段階から導入したことで、「開発後、スムーズに、ビジネス展開が可能となった。」という。
現在のプログラム内容においては、比較的規模が大きい企業に採用される傾向にあり、採用企業の中には海外に拠点を持つ企業も。「現地における交通事故削減の相談もあるため、海外からの要望にも応えられる組織力の構築を目指したい。」と同時に、「今後は中小・零細企業に向けて提供出来るように改良・整備を進める方針です。」と、今後の事業展開を語る。
企業プロフィール
- ■企業名株式会社ムジコ・クリエイト
- ■所在地弘前市和泉1-3-1
- ■TEL0172(28)2727
- ■URLhttps://mujicocreate.jp/
- ■代表者名新戸部 八洲男
- ■従業員数240名
- ■資本金1,500万円
- ■採択年度平成26年度下期