株式会社柳沢ファニチャー

[事業名]多様化するライフスタイルの変化に対応し、高齢者の生活環境を改善するオリジナル家具開発
[補助金の主な使途]試作品原材料費・デザイン費・HP制作費

 

生活のテーマに寄り添う家族の一員としての家具

 

家族と一緒に成長するテーブル

 五戸町で木製の建具や家具を製作・施工する柳沢ファニチャー。主に、住宅建設時に備え付ける家具・建具の製作を担っている。その技術を生かし、初の自社ブランド「Wood Familiar」を立ち上げ、家族と一緒に成長するテーブル「Grow Table」を開発した。この「Grow Table」には、天板の四隅を、通常のテーブルと同じフラット型、少しくぼみの空いたポケット型、年を取って立ち上がる際の補助となるハンドル型に付け替えることが可能なアタッチメントがついている。子供が生まれたり、年を取ったりなど、変わりゆく人生の中でその時々のライフスタイルに併せてアレンジすることが可能だ。材料は、青森ヒバやオークといった長期間使うことのできる丈夫なものを使用しており、色の種類を入れると全部で3種類となっている。サイズも、既定のサイズが2種類あるが、希望の大きさに合わせたセミオーダーも承っている。「家族の一員としていつも寄り添ってくれる家具を作りたい。」柳沢専務が語ったこの言葉通りの家具である。

 

各機関の専門家による事業化支援

 近年は、住宅着工件数の減少から、同社の売り上げも減少傾向にあった。「新しい事業として自社製品の家具を作りたいと考えていましたが、初めてのことのため、何から手をつければ良いかわからない状態でした。」と語ったのは柳沢専務。そのような中、きっかけとなったのは青森県で実施していた「広域連携による知財ビギナー支援事業」であった。知的財産を活用して商品開発や販路開拓を行う事業者を支援するこの事業では、首都圏のデザイナーや各支援機関の専門家がアドバイスを行い、商品イメージを形成。実際の試作を「21あおもり未来チャレンジ助成事業」を活用して行うスキームで新商品の開発に着手した。様々な試行錯誤を繰り返し完成したテーブルは、独創性・技術性の高さから、県が認定する「令和4年度レッツBuyあおもり新商品」にも選ばれた。

 

自分たちのできないところを効率的に

 「自分たちは家具を作ることはできるが、デザインは素人なのであまり得意じゃない。助成金はその得意じゃない分野に活用させてもらいました。」と柳沢専務は語る。
 自分たちの得意な分野はいくらでも取り組めるが、今回の商品の要となったデザインの分野に投資する足がかりとして、助成金を使えたことが大きなメリットだったようだ。

 

 

若い人にものづくりの面白さを広めたい

 同社は現在5名で建具・家具の製造を行っている。「実は、この人数では現在の仕事をこなすだけで手一杯です。」と、人手不足が課題となっている。それと同時に「自社で開発した商品を通じて、若い人に『こんなに楽しいものづくりしているんだ』ということを広め、若い人材を増やしたい。」と、未来の担い手育成にも前向きに取り組みたい考えだ。
 現在は、同社の自社ブランドは立ち上げたばかりで、アイテムも開発したテーブルのみであることから、一般の消費者の目に触れる機会は少ないという。これからは、展示会への出展により、「Grow Table」の認知度向上を目指すとともに、リビング周りで機能性のある新商品を作っていきたいと意気込んでいた。

 


専務取締役 柳沢 雄基さん

小さい頃からものづくりが好きで、今も変わらず楽しんで作業をしているという柳沢専務。「若い世代にものづくりの面白さを伝えていき、ともに青森一の家具を作りたい。」と笑顔で語ってくれた。


支援者からのコメント

初めての自社商品開発という課題の中で何度か難しい局面もありましたが、柳沢専務のいつも明るく前向きに取り組む姿勢が印象的でした。地域の若手でものづくりの輪を広げていくご支援につなげていきたいと思います。

 

  1. 企業プロフィール

    1. ■企業名/株式会社柳沢ファニチャー
    2. ■所在地/三戸郡五戸町倉石又重北向沢内7-3
    3. ■TEL/0178-77-2848
    4. ■代表者名/代表取締役 柳沢 和雄
    5. 資本金/1,000万円
    6. 設 立/1994年12月
    7. 事業内容/木製建具・家具製造
    8. 活⽤補助事業/令和2年度21あおもり未来チャレンジ助成事業
    9. ■ホームページ/https://www.yng-f.com/
このページは役に立ちましたか?

ご回答ありがとうございました。

更に詳しく検索する
その他

よく検索されているワード

お悩み・目的に合わせて相談する