株式会社コンシス

地域の経済効果に直結する情報発信媒体の開発

　創業当初からグローバル戦略事業部を設置し、地元企業や地域のWEBサイトの多言語化や海外へ向けた効果的なHP 制作などを行ってきた同社。「青森県のインバウンド観光客向け情報は、祭りやメジャーな観光地といったビッグコンテンツが主であり、観光客が商品やサービスに対して代金を支払って楽しむことができる、地域の経済効果に直接繋がる情報発信媒体が少ないと感じていました。」と成田マネージャーは言う。青森県を訪れる外国人観光客のうち台湾人の割合が一番多いことに加え、地元の学生と連携して台湾人向け観光冊子の制作を行ったこともきっかけとなり、台湾人に向けたWEBサイト制作の実現に取り組んだ。また、併せて、世界各国の人々に青森県のタイムリーな情報を提供するため、多言語翻訳機能のシステム構築を行うことも決めた。しかし、一からのシステム構築は、現地の人たちに共有したい情報が本当に伝わる翻訳となっているのか不安も大きく、試行錯誤の連続だったという。

現地の声を聞くことで事業ニーズを確信

　以前、別の補助事業を活用していたことをきっかけに21あおもり未来チャレンジ助成事業を知った同社。「多言語自動翻訳機能のシステム構築は、コスト面を考えるとなかなか踏み出すことが難しい部分であったが、助成金を活用することで事業実施することができ、本当にありがたかった。」と成田マネージャー。
　また、ローカル情報へのニーズや多言語翻訳の機能面についても台湾への現地調査を実施することができた。その結果、実際に現地の人の声を聞き、反応を見ることができため、開発当初感じていた不安は解消され、本事業に大きな需要があることを確信できたという。

県内企業のためにITとWEBコンサルティングを提供

　今後は、台湾人向け広告バナーの掲載や自動翻訳言語の増強といった、提供サービスのさらなるアップデートに取り組み、WEBサイトのアクセス数向上を狙う。また、外国人観光客とのコミュニケーションに不安を感じる飲食店への翻訳サービスの提供など、時代の変化に伴い一歩踏み出す県内事業者への支援の充実を図る。全ては青森県の企業のために。地域への貢献を第一に、自社のもつITとWEBコンサルティングの技術で県内企業にこれからも寄り添い続ける。

グローバル戦略事業部マネージャー　成田 瑞穂さん 「青森＝りんごだけじゃない。もっとローカルな部分も外の人に知ってほしいとの思いから、情報発信媒体の開発に取り組んだ。」と話す成田マネージャー。「助成金で現地調査を実施することができたからこそ、生の声を拾うことができ、自信に繋がりました。」と助成制度活用が事業の必要性の裏付けとなったことを付け加えた。

取材担当者からのコメント