[事業名]青森シャモロックを活用した新商品開発事業
[補助金の主な使途]展示会出展費用・商品パッケージ試作費用
加工品の製造販売で青森シャモロックの新たな需要を開拓
「青森シャモロック」を活用した商品の開発
青森シャモロックは、青森県畜産試験場が20年の歳月をかけて交配した高品質な地鶏である。現在、宮内庁に納められている全国で唯一の地鶏として、その品質は高い評価を受けている。
鶏肉は奥深い味わいで濃厚なダシが出るほか、ピアノ線のような繊細な食感が特徴で、「味良し!」「ダシ良し!」「歯ごたえ良し!」の3つのおいしさを兼ね備えている。
青森シャモロックの生産・販売を行っている五戸町の(株)グローバルフィールドでは、青森シャモロックを使用した「和の焼肉」、「ソフトスモーク」、青森シャモロックの卵を使用した「テリーヌロッコ」(チーズケーキ)の3種類の新商品を開発した。
「和の焼肉」は、もも・むね・ささみを使用しており、味付け済なので、解凍後はフライパンなどで焼くだけで、簡単に本格的な味を楽しむことができる。
また、ソフトスモークは、むね・ささみ・砂肝を使用しており、加熱せずにそのまま食べられるのが特徴。「テリーヌロッコ」は、青森シャモロックの卵を使用しており、こちらも解凍後そのまま口にすることができる。「青森シャモロックの卵を使用した商品」として紹介できるのは、採卵から製造まで全てを自社で行っている(株)グローバルフィールドならではの特徴である。
青森シャモロック全体の販売促進に繋げていきたい
新商品開発のきっかけについて、「従来行っていた飲食店への精肉の販売が年々減少してきたことから、業態転換が必要だと感じていました。また、加工品がまだ市場に少なかったことから、新たな製品を開発することで、青森シャモロックの知名度向上を図り、全体の販売促進に繋がることを期待しました。」と語る保坂社長。
商品開発では、近年拡大傾向にあるカジュアルギフト層をターゲットとして、家族や友達などの身近な人に気軽に送るギフトをテーマにパッケージデザインを新たに作成した。
販売方法は、百貨店やECサイト、カタログギフト等。長引くコロナ禍において、中食の機会が増えたこと、また、自宅で気軽に良いものを楽しみたいという自分のためのギフト需要が高まったことから、売れ行きは好調とのこと。
単独ブースでの展示商談会初出展
これまで展示会へは、県内の複数の事業者がまとまって商品を出展する「青森県ブース」等での参加のみ経験があった。補助事業を活用して出展した展示会は、単独での初めての試み。これまでも商品開発などについて相談をしてきた21おあもり産業総合支援センターのアドバイザーから、展示会でのブースの作り方や商談の進め方などを事前にアドバイスしてもらったという。
「これまでの展示会出展時と勝手が違うので苦労したこともありましたが、ブース作りやPR 手法など、新たに学ぶことも多く、非常に良い機会でした。」と、今後に向けて手ごたえを感じている様子。
海外輸出に力を入れていきたい
「今後は、開発した商品の海外輸出に力を入れていきたいと考えています。」と話す保坂社長。既に「和の焼肉」は香港へ輸出しており、焼肉以外の商品については、青森県の事業へ参加し、外国人バイヤーと商談を進めているなど、( 株)グローバルフィールドの新たな挑戦は始まっている。
「青森シャモロックを加工品メインで販売している事業者は、当社のみです。当社商品の海外輸出が進むことで、青森シャモロックを海外で知ってもらうきっかけになれば。」と将来の抱負を語る。
代表取締役 保坂 梨恵さん 「引き続き、各種展示会への出展や海外輸出を通して、青森シャモロックの知名度向上を図り、青森シャモロック全体で成長していきたい。」と強く語っていただいた。 |
取材担当者からのコメント
今回、精肉販売から加工品の製造販売へ大きく業態転換されたことは、以前と違った角度での青森シャモロックのPRとなり、全国での認知度向上に繋がる素晴らしい取組です。今後、海外輸出等で世界的に有名な地鶏となるよう応援していきたいと思います。 |
-
企業プロフィール
- ■企業名/株式会社グローバルフィールド
- ■所在地/三戸郡五戸町字西ノ沢6-1
- ■TEL/0178-61-1511
- ■代表者名/代表取締役 保坂 梨恵
- ■資本金/950万円
- ■設 立/平成4年4月
- ■事業内容/食肉加工、養鶏所、ネット通販事業
- ■活⽤補助事業/令和2年度21あおもり未来チャレンジ助成事業
- ■ホームページ/https://syamorock.jp