アップルアンドスナック株式会社

素材本来の美味しさを求めて

　アップルスナックは、主に県外や海外から訪れる観光客がターゲット。しかし、新型コロナの感染拡大の影響により、観光客が激減し、売上が大幅に減少したことがきっかけとなり、地元の消費者にも手に取ってもらいやすい商品の開発を進めることとなった。青森県産食材の魅力を多くの人々に届けたいと考え、いろいろなチャレンジをしたと話す稲葉社長。「味や色味を整えることができる添加物は入れずに製造しています。そのため、完成した試作品の色が悪くなるなどの課題も多く、解決には苦労しました。」とのこと。食感や色、何より、素材そのままの美味しさや栄養価をしっかりと残すことを追求して、何度も何度も試作に取り組んだという。販売時期は現時点では未定とのことだが、こだわりがつまった商品が、たくさんの人のもとに届く日が待ち遠しい。

助成金活用でこだわりの商品を

　助成金を活用することで「安心して新商品を開発することが出来た。」と、稲葉社長。中小企業にとっては、販売の見込みが立てづらい新商品開発に時間と費用を大きくかけることは難しい。
　新商品を開発するにあたって、当初試みた果物のプルーンを活用した商品は、残念ながら商品化に至らなかったとのこと。また、自社のこだわりである「添加物を入れずに作る」ことを守るために試作を繰り返すという苦労もあったが、それでも開発を続けられたのは助成金があればこそという。
　「失敗して立ち止まることもありましたが、今回補助事業を活用することで、新商品の素材選定から試作、商品パッケージまで、やりたいことを成し遂げることが出来た。今後も商品開発や販路開拓等、助成金を活用することで事業の幅を広げられる時には是非活用したい。」と助成事業活用のメリットを語る。

青森県産食材の美味しさを全国・世界へ！

　これまでは主にお土産品の販売を行ってきたが、県内消費者にもっと身近に感じていただけるような商品展開も考えている。今回の事業ではごぼうを使った新商品を開発してきたが、他の青森県産食材でも試作していきたい。当初予定していたプルーンをつかった商品について、今回は失敗してしまったが、他の方法での商品化を検討している。また、りんごの加工品についても新たなコンセプトを持って商品開発しているところであり、従来の商品についても、パッケージを変更したり展示会へ出展したりするなどして販路開拓にも力を入れていきたい。

代表取締役　稲葉 隆志さん 「青森県産食材の魅力を多くの人に届けたい。」という強い思いで事業を展開している稲葉社長。今後は、従来の観光客をターゲットにした商品に加えて、日常生活で慣れ親しむことのできる商品の開発、販売もしていきたい。」と語る。

取材担当者からのコメント