[事業名]高級りんごジュースの販路拡大
[補助金の主な使途]りんごジュース ラベルデザイン費用・化粧箱デザイン費用・ホームページ リニューアル費用
ラベルデザインのリニューアルによる高付加価値商品の実現
ラベルデザインの刷新による他社商品との差別化
弘前市でりんごの生産、販売等を行う(株)ダイヤモンドアップル。同社は、弘前市を舞台にした漫画「ふらいんぐうぃっち」のイラストをラベルに使用したりんごジュースのリニューアルを実施。作品の人気キャラクターが描かれた目を引くデザインは、原作ファンを中心に大きな反響を呼んだ。「いかに付加価値を付け、販売方法を工夫するか考えました。」と、話すのは石岡社長。
りんごの生産量日本1位の弘前市。それゆえ、加工品販売の競争率も高い。その中で他社との差別化を図るため、目をつけたのがりんごジュースのラベルデザインだった。従来のシンプルなデザインのものから、地元で活動する漫画家とのコラボレーションラベルへリニューアルし、りんごの品種ごとに味の違いを楽しめる3種セットを用意。オンラインにて1000セット限定で販売したところ即完売。オンライン販売サイトの不具合ではないかと疑ったほどの売れ行きとなった。
高付加価値商品の開発による経営基盤の安定化
自然環境の変化によって生産量が大きく変動するりんご産業。りんご農家の収入が安定しない一因でもある。収益力の向上を図ることで、長期的かつ安定した経営基盤を築き、同社で働く社員やアルバイトの生活を守りたいという会社の代表としての思いから、高付加価値商品の販売を考えたと話す石岡社長。
青森県知的財産支援センターなどの支援機関へ相談し、弘前市が舞台となっている人気漫画「ふらいんぐうぃっち」とのコラボレーションを考案。これをきっかけに、若い世代にも商品を手に取ってもらえるよう、ホームページのリニューアルやオンライン販売サイトの構築にも取り組んだ。
総合的な支援が事業を後押し
「パッケージデザインやホームページのリニューアルをしたところで、本当に需要はあるのか、不安もありました。コスト面などを考えると簡単には挑戦できない。」そんな中、日頃相談に乗ってもらっている知的財産支援センターの担当者から販路開拓に係る補助があることを教えてもらった。内容を確認すると、ラベルやホームページデザイン費用などに活用できることを知り、申請を決めた。採択を受け、会社としても一歩踏み出すことができた。漫画のファンや若年層をターゲットとするには、従来の栓抜きを使って開けるタイプの瓶ではなく、飲み口がスクリュータイプのものが良いのでは、といったパッケージ以外の部分でもアドバイスを貰い、改良。「支援機関の方々に総合的にバックアップしてもらい、背中を押していただいたからこそできた事業。本当に助かりました。」と石岡社長は振り返る。
弘前のりんご産業を元気に
年間を通した収入の確保、足腰の強い会社経営を目指すため、引き続き新たなりんご加工品の開発を検討中。また、りんご農家の後継者不足が課題となっている青森県。会社として新規就農希望の若者を受け入れるなど、担い手確保にも積極的に取り組んでいる。「とにかく、弘前のりんご産業を元気にしたい。」これからも弘前りんごの持つ可能性を模索していく。
代表取締役 石岡 千鶴子さん りんご農家に嫁いだことをきっかけに就農。生産者として、美味しいりんごを消費者へ届けるため、また、会社の代表として、りんご農家の安定収入を目指すため試行錯誤しながら取り組んできた。「こだわりとストーリーを大切に」これからも進み続ける。 |
取材担当者からのコメント
「事業実施にあたって苦労を感じたことはない。悩みは積極的に相談。アドバイスを貰いながら、楽しんで事業を進めることができた。」と明るく語る姿が印象的でした。新たな高付加価値加工商品の開発にも期待大です。 |
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企業プロフィール
- ■企業名/株式会社ダイヤモンドアップル
- ■所在地/弘前市茂森町137
- ■TEL・FAX/0172-88-7668
- ■代表者名/代表取締役 石岡 千鶴子
- ■資本金/100万円
- ■設 立/平成20年
- ■事業内容/りんごの生産、販売
- ■活⽤補助事業/令和3年度新事業展開等促進補助事業(販路開拓コース)
- ■ホームページ/https://diamondapple.net/